白のお堂

Hirofumi NakagawaArchitecture

2020

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CREDIT

作品タイトル

白のお堂

意匠設計監理

中川宏文

構造設計監理

高原康正

施工

佐野建設

写真

上田宏

DATA

竣工

2020

所在地

山梨県甲府市/甲斐市

主要用途

寺社

構造・構法

木造

敷地面積

3343.27m2

建築面積

188.83m2

延べ床面積

177.30m2

階数

地上1階

 山梨県につくられたお寺の客殿である。
 お寺の広い敷地内には本堂や庫裏、墓地、参拝者のための駐車場などが点在していた。そこで、この客殿をそれぞれの場所の結節点となるような位置に配置し、敷地内に点在する要素を補完するような機能を組み込む事とした。新たな表参道として今後整備を考えている敷地南側を建物の正面として捉え、大きな開口を有する左右対象のファサードを配置し、参拝者がアプローチする東西の駐車場や既存門に対しては、利用者のアイストップとなる象徴的な真白なファサードを配した。また、駐車場から本堂を繋ぐ細長い通路とともに、墓地へお参りに訪れた方々が自由に利用できる水回りを北側に配する事で、敷地内の人の動きを建物の中にも組み込むこととした。内部空間の通路と広間は相似関係にある船底天井とし、その頂点にライン照明を配する事でリニアな空間性を強調している。
 何もなかった場所に建築ができることによって、人の流れを顕在化し、その流れによって敷地内の様々な要素の存在を統合する事を考えた。(中川宏文)