森の中のクリニック

Hirofumi NakagawaArchitecture

2022

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CREDIT

作品タイトル

森の中のクリニック

意匠設計監理

中川宏文

構造設計監理

株式会社ディックス(担当:辻、飯山)

施工

川上建設

写真

楠瀬友将

DATA

竣工

2023

所在地

山梨県富士吉田市

主要用途

住宅+診療所

構造・構法

木造一部鉄骨造

敷地面積

993.78m2

建築面積

246.90m2

延べ床面積

331.77

階数

地上2階

富士吉田市に設計した住居兼内科クリニックである。北側に大きな池と丁寧に管理された樹木が広がる敷地であり、この豊かな自然環境を活かした建物にしたいということがクライアントの強い要望であった。2つの全く異なる機能を内容する建築である事と敷地周辺の環境から、西面をクリニックを訪れる患者のアプローチ、東側を住宅及び医療スタッフのアプローチとし、北側は恵まれた自然環境を享受できるようにリニアな半外部空間を配置することとした。白のお堂(2020)では対面する周辺環境によって異なる象徴的立面を配したが、今回は北側立面の半外部空間の構成を東西面のファサードまで引き込むことによって、異なる機能を持った建物の外観を統合する事とした。また、その外観の象徴となっている木材による軒天井を室内の天井の構成にも引き込むことによって、建物の内外の境界を超えた空間の連続性を生み出す事を考えている。また、小さな部屋が細切れに存在するクリニックの特性を活かし、それぞれの部屋の開口部を縦長スリットとする事で、日中は庇のリニアな印象が強い建物のファサードが、夜景では垂直に伸びる庭の樹木と呼応するような縦のリズムを持ったファサードへと変化し、時間によって異なる風景を生み出すことを意図している。
(中川宏文)