見えないものたちの気配-What can I find in the darkness?-
Art&Fashion
2025
CREDIT
Creative Direction
Hirofumi Nakagawa
Show Direction
Masaaki Ando
Specialized Lighting Direction
Ayahiko Sato
Visual Design & Web
Ichiro Kojima
Specialized Lighting Engineering
Takahito Hosono / Tatsuya Motoki
Violin
Mayuko Ishigami
Show Music
Sakura Tsuruta
Hair & Makeup:
Yuri Sumiya
Stylist
Sora Murai
Model Castin
smn casting
Textile Design
Watanabe Textile (Tatsuyasu Watanabe) / Watanui Orimono / Miyashita Orimono
Accessory Design
Nobuhiro Miyakoshi
PR
Mayumi Takagi
Operation & Installation Support
Eriko Kitamoto / KAIT
Reception Support
Yosowoinoniwa / Rei Watanabe
Photo
Koji Shimamura / Tomoyuki Kusunose
Models
Sanae Hirohashi / Rinno Ogawara / Miki Yamaguchi / Tohru / Allie Kurosaki / momoha / Tachibana Monika / Fubuki Tampo / AMIRU / REINA / SAE KASHIWABARA / Xiao Ying / JINN / LU HONGFEI / ZOE
DATA
Project
Sein 1st collection Project
Site
Kait Plaza
Date
2025.12.28
Program(1)
J.S.Bach: Partita for Solo Violin No.2 in D minor, BWV 1004: V. Chaconne ヴァイオリン演奏:石上真由子
Program(2)
C/O (Sein Edit) 作曲:Sakura Tsuruta
Program(3)
Ysaÿe: Sonata for Solo Violin No. 2 in A minor, Op. 27, No. 2: Ⅲ. Danse des ombres ‒ Sarabande (Lento) ヴァイオリン演奏:石上真由子
Program(4)
Liminal (Finale for Sein) 作曲:Sakura Tsuruta / 演奏:石上真由子
Sein 1st Project
Sein(ザイン)は、「たしかにそこ在るもの」というコンセプトのもと、日常の中で見過ごされがちな気配や感情を、衣服としてかたちにする試みです。今回のコレクションのテーマは 「見えないものたちの気配 ― What can I find in the darkness?」。暗闇が持つ、不安や恐れを感じさせる側面と、美しさを際立たせる背景としての二面性、そしてその暗闇の中から浮かび上がってくる感情や風景を表現したいと思いました。
Look
Watanabe Textileと共同制作したマテリアルを使用したシンプルなシルエットのルックでは、経糸を切断することなく、緯糸の素材をプレーンなものからマットで奥行きのあるものに切り替えることで、一見すると断絶しているように見えるものが、実際は連続していることを表現しています。脚部で切り替えているように見えるデザインも、上下で裁断されていない一枚の布で構成されており、構造としては一体でありながら、異なる表情が現れるよう設計しました。
同じ型を用いたワインレッドのルックでは、黒いルックと同じ経糸を使いながら、緯糸を濃い赤に切り替えることで、暗闇の残像の中に浮かび上がる深い赤色を表現しました。
その他のルックでも、異なる素材同士の接合部に、その衣服の特徴となる形状やディテールを施すことで、断絶と連続の関係を表しています。
最後の先染めのグラデーションルックでは、裾の濃いピンクからオレンジへと変化するリネン糸が、上半身に近づくにつれて白いコットンへと置き換わることで、暗闇から鮮やかな夕焼けへと移い、身体と一体となっていく風景を一連のルックで描いています。
Show
ショー後、観覧に来ていた方から、高田敏子さんの詩「夕焼け」を思い出したと言われました。 その詩では、同じ夕焼けでも、見る人の置かれた状況や感情によって、美しくも、不安を感じさせるものにも見えてしまうことが語られています。 今回のコレクションも、この詩が表現するように、特定のイメージを一方的に示すのではなく、暗闇から浮かび上がる色や風景が、受け取る人それぞれに異なる意味を持つことを意識して制作しました。 そして、この言葉では説明しきれない部分を残しながらも、確かなメッセージを持った時間を生み出すために、石上真由子さんのヴァイオリンの音色、sakuraさんの音楽、衣服を纏ったモデルさんたちの足音や身体の動き、建築と光、フレームに切り取られた暗闇といった、普段は異なる時間軸の中で存在している要素を重ね合わせることにしました。 それらひとつひとつが、この場にいる人々の身体や感情と交わることで、不安定でありながらも確かに存在する、それぞれの人にとっての空気感を生み出せるのではないかと考えています。